赤坂の夜は更けて:西田佐知子
Ⅱ−8 「赤坂の夜は更けて」:西田佐知子 1965
身にしむわびしさ しんみりと
西田佐知子さんの数ある名曲から一曲を選ぶのは難しい。
そんな中、まずこの「赤坂の夜は更けて」をピックアップしたのは、
もちろん、後世に残る名歌名唱であると思うからではあるけれど、
たまたまYoutubeにアップして下さった方がおられるから。
西田佐知子さんは傑出した個性を持った歌手。
アンニュイな雰囲気の歌唱に思えるが、だらしなさはまったくなく、むしろ毅然。
その美貌ゆえ、セクシーと受けとめる向きも一部にはあったが、むしろ抽象的。
生々しくないがために、誰であれその世界に飛び込むことができる。
育ちの良いお嬢様とも見え、
大阪の長屋の一軒から割烹着で現れても自然。
作詞:鈴木道明
作曲:鈴木道明
唄 :西田佐知子
せつない想いに ゆれる灯かげ
むなしい未練とは 知りながら
恋しい人の名を 囁けば
逢いたい気持ちは つのるばかり
赤坂の夜は 更けゆく
赤坂の街を知らないあなたでも
ほらいまそのすがたが、
赤坂の通りの灯かげに、
ゆらめいているのです。
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